建物検査士(Home Inspector)とは

建物の劣化や不具合等に関する知識及び検査の実施方法や判定に関する知識又、その経験を有する専門家として特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会の実施する所定の講習会を経て日本住宅性能検査協会建築士委員会が認定し、登録された住宅診断専門の民間資格です。公正・公平な第三者の視点で、目視を中心とした非破壊検査により建物の現状を正確に把握し、その調査結果を依頼主に適切に報告する業務を行います。

日本住宅性能検査協会の建物検査士は民間資格です。国家資格ではないので構造強度等の診断及び判定は出来ません。基本的には、建物の現況(現状)確認検査を行って報告する業務ですので、建築士等でなければ出来ない様な設計に関わる仕事、工事監理に関わる仕事とは違う民間資格となります。

 

日本住宅性能検査協会建築士委員会が認定

建築士委員会 会員規定

日本住宅性能検査協会建築士委員会は、欠陥建築を予防・改善し、建物の安全性と快適性と価値を高め、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、より良い住環境の創造と建築防災・地域社会に寄与することを目的とする。

  1. 法令等の遵守と品位の保持
    建築士委員会 会員は、建築士法を始め関係法令・定款等を遵守し、品性とモラルの向上・保持に努める。
  2. 知識および技術の維持向上
    建築士委員会 会員は、常に建築や地球環境などに関わる知識及び技術の研鑽に励み、技術の維持向上に努める。
  3. 相互の信頼と協力
    建築士委員会 会員は、相互に信頼し合い、必要に応じて他の専門家の協力を得て、業務を遂行するように努める。
  4. 秘密の保持
    建築士委員会 会員は、業務上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
  5. 説明責任
    建築士委員会 会員は、依頼者に対し、その業務に関する十分な説明を行い、理解を得るように努める。
  6. 情報の開示
    建築士委員会 会員は、建築士としての業績実績、業務範囲および業務能力などを示す情報の開示に努める。

平成25年2月
特定非営利活動法人
日本住宅性能検査協会
建築士委員会 会長 木村健二
(一級建築士)

 

活動内容

  1. 自ら審査・監理技術の向上の為の研修を行う
  2. 消費者に対し、『賢い消費者』になるための情報を提供する
  3. 新築住宅・既存住宅の性能検査を行う
  4. 不動産売買を行う技術者を持たない業者に代わり、物件の監理・検査を行う
  5. 売買・請負契約関係に於ける係争に対し、第三者的に技術鑑定を行う
  6. 消費者・生産者に対し、メンバーを公表し、日常的な相談窓口となる
  7. 研修・教育及び資格制度の研究やセミナー・講習会の実施を行う
  8. その他、欠陥建築を防止するため活動を行う

 

建物検査士のサポート体制 専門家集団 NPO法人日本住宅性能検査協会と協働作業

 活動サポート団体・委員会・研究会

NPO法人日本住宅性能検査協会「協賛団体」「委員会・研究会」、一般社団法人日本建築まちづくり適正支援機構が「建物検査士」の活動をサポートします。

 

◆NPO法人日本住宅性能検査協会 「協賛団体」

特定非営利活動法人 シックハウス診断士協会

一般社団法人 日本敷金診断士協会

一般社団法人 全国住宅営業認定協会

一般社団法人 日本住宅ローン診断士協会

一般社団法人 街と暮らし環境再生機構

一般社団法人 相続診断協会

一般社団法人 住宅建築コーディネーター協会

 

◆NPO法人日本住宅性能検査協会の「委員会・研究会」

建築士委員会

敷金・賃貸借契約問題研究会

太陽光発電研究会

サブリース問題研究会

リバース・モーゲージ研究会

空き家等情報バンク運営研究会

再生可能エネルギー普及研究会

* 委員会には弁護士・建築士・宅建士・税理士等が所属しいています。

 

建築・不動産取引問題に関する第三者委員会の活用

NPO法人日本住宅性能検査協会「建築・不動産取引問題に関する第三者委員会」は、不動産取引問題や建築問題等を解決するための専門委員会です。委員会は、中立・公正な専門家のみで構成されます。委員会は、予防・改善し、建物の安全性と快適性と価値を高め、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、より良い住環境の創造と建築防災・地域社会に寄与することを目的とします。

 

定期的なセミナーの開催

定期的な専門家によるセミナーの開催を行います

 

何が出来る資格なのか

建物検査士は、当該建物に関係する関係者と争うためのものではなく、事実をありのままに確認して報告する業務です。建物検査士は、建物検査業務で受託した内容に対して完全に業務を遂行し、建物調査依頼者の満足に寄与致します。中古住宅所有者及び居住者や居住住宅所有者及び居住者等の依頼者が抱いている建物の品質や性能に対しての不安に対して、公正・公平な立場から建物調査(住宅診断)を行う事が出来る資格です。

 

このような事例にも対処(建物調査の補助作業)

既存住宅の住宅性能評価における現況検査及び補助

既存住宅売買瑕疵保険における現況検査及び補助

フラット35(中古住宅)に係る適合証明業務の補助

共同住宅に係る建築基準法に基づく定期点検・報告に係る業務の補助

建物のアフターサービス等としての定期的な点検の補助

 

建物の適正化を図り、地域資源としていくための目安

中古住宅等は、物件によっては地域資源となります。中古住宅又は既存住宅等の現況(現状)を正確に把握することにより、建物を適切にリフォーム・リノベーション等で再生し、魅力ある地域資源とするための目安となります。建物の調査は、基本的に目視検査となっておりますので、構造強度及び判定等・耐震強度若しくは耐震判定等は行いませんので、あくまでも目視検査による現況(現状)を正確に把握することにより、建物の適正化の促進を図ります。

 

公正・公平な立場による建物状態の把握

建物検査士は第三者機関である日本住宅性能検査協会の一員として、中古住宅や居住住宅等の依頼者が抱いている品質や性能に対しての不安に対して公正・公平な立場から建物検査(住宅診断)を行います。

建物調査は、当該建物に関係する関係者と争うためのものではなく、事実を有りのままに確認して報告する業務であると云う基本に徹底します。

建物調査の公正・公平な立場を確立するために、建物検査士の教育・研鑽・指導・養成を行います。

建物検査士は、日本住宅性能検査協会が認定した調査員である事を証明するための書類(証明書)を携行します。

建物検査士は、建物現況調査に於いてチェックリストや記録写真等を活用して、実施した内容を記録します。

建物検査士は、隣家等との接近、床下点検口・小屋裏点検口等が無い場合、容易に移動させられない家具等が存在するといった建物の状況等により現況検査できなかった箇所は、その箇所と理由を記録します。   

建物検査士は、劣化事象等を指摘する箇所、現況検査できなかった箇所については、その状態や状況が分かるように撮影した写真により記録をします。

建物検査士は、建物調査業務受託した内容に対して完全に業務を遂行し、依頼者の満足に寄与いたします。

建物検査士は、建物調査業務受託で知り得た内容及び結果に対して守秘義務を持ちます。

建物調査の公正・公平な立場を確立するために、当協会内の各種専門委員会と連携して専門的意見を集約させ、検査結果の公正・公平を期します。

 

建物検査士は【全国<空き家再生診断士>のいるお店】、スルガ銀行・投資用不動産被害者弁護団とタイアップしています

 

スルガ銀行・投資用不動産被害者弁護団:https://adr.sltcc.info/

資格の有用性

◆業務範囲の拡大

建物検査士は、空き家再生診断士等とタイアップして既存住宅等の現況(現状)を正確に把握することにより、建物を適切にリフォーム・リノベーション等で再生するための的確な情報を提供する事が出来ます。この事により、関連の資格をお持ちの方にも、今迄の業務範囲を拡大させる切り口として有用です。

 

◆専門性のアピール

建物は新築をしてから必ず老朽化・劣化が始まります。それと共に所有者又は居住者の生活環境(家族構成・生活様式等)も変化してまいります。その事により、既存建物・住宅をリフォーム・リノベーション等又は売買する事が発生します。その時に現状の建物の状況(劣化度若しくは老朽化度)がどのようであるか正確な情報が必要となってまいります。このような時の建物調査では、公正・公平な立場で正確な建物調査が求められることになりますが、第三者機関としての日本住宅性能検査協会から認定された建物検査士として、日本住宅性能検査協会内の建築問題等を解決するための専門委員会とタイアップすることにより、建物検査依頼者に建物検査士として専門性がアピールッ出来ます。

 

こんな方のおすすめ、他の資格との親和性

◆建築士

建築士法により建築士の種類によって業務範囲が決められております。その種類によって設計・工事監理をできる構造・規模・用途等が異なりますが、建物の現状確認検査については専門の実務と知識を保有していると考えられますので、まさに建築士として望まれることです。

 

◆宅地建物取引主任者

これから中古物件がますます増えてくる事が予想されます。顧客のニーズにこたえて既存建物の現状把握及び適切な情報を顧客に提供する事が出来る知識は不可欠と思われます

 

◆行政書士

既存の空き家の購入者が行政の支援事業を受けるにあたっては一定の申請釣続きが必要です。その時に建物検査士としての適切な知識と理解を活用することにより、顧客に対する信頼度を高めて業務範囲拡大の機会を得る可能性が増えます。

 

◆弁護士、一般行政職員、税理士 等

建物検査士としての専門的な知識を得ることにより、その知識を基に顧客獲得の機会が増える可能性が有ります。

 

◆不動産営業職 等

建物検査士としての専門的な知識を得ることにより、その知識を基に顧客獲得の機会が増える可能性が有ります。

 

信頼の証として

現代の企業活動では、コンプライアンスが重視されており、企業の不正や不祥事の発生は、刑事責任、民事責任はもちろん、信頼の失墜という社会からの厳しいペナルティーにさらされます。正しい知識を持つことは、こういったリスクを回避することを可能とし、また資格を取得することは取得者自身の行動規範を高め、そして企業内に資格保有者がいることは、企業のコンプライアンスについての意識の高さを対外的にアピールすることを可能とします。

 

建物検査士 誕生の背景

わが国の既存住宅市場は、いろいろ紹介されている既存住宅流通シェアの国際比較を参考にすると、日本の新築着工戸数は2013年時点で98万戸となっており、既存住宅取引戸数は16.9万戸で全体に占める既存住宅取引の14.7%にとどまります。

一方、アメリカの新築着工戸数は55万戸/年に対し既存住宅取引戸数は516万戸と、全体の90.3%に達します。イギリスやフランスでも既存住宅取引戸数は60%~80%を占めており、日本の既存住宅取引戸数割合を大きく上回ります。

このような数値の背景には、住宅ストックに対する評価の違いがあるように思われます。日本の既存住宅市場が低迷しているのかというと、ここ数年の既存住宅市場規模は拡大傾向にあります。不動産流通経営協会の推計数値によると、2013年時点での既存住宅流通戸数は54.7万戸となっており10年間で20%近い伸びを示しておりますので、今後この傾向は増加していくものと考えられます。

このような状況の中で、既存中古住宅は新築時の品質や性能の違いに加えて、その後の維持管理や経年劣化等の状況により建物ごとの品質等に差が生じる事から、消費者(建物購入者)は、その品質や性能に不安を感じております。

このような事から、既存中古住宅の売買時点での物件の状態を公正・公平に把握できる建物検査サービスへのニーズが高まってきております。

そこで、既存中古住宅購入者若しくは既存住宅所有者に対して公正・公平な立場で建物検査を行い、消費者の不安解消に寄与できるように、特定非営利活動法人 日本住宅性能検査協会では一定の条件を取得した「建物検査士」資格を認定する事としました。